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ひと休みして、また歩き出そう

コーディング嫌いのWEBデザイナー、そんな私の生きる道 ~ けっこう何とかなります

なぜ、コーディングに悩まされなければならないのだろう

かれこれ20年位WEBデザイナーを続けてきたのですが、今でも全く胸を張って「できます!」と言えない業務があります。

 

それは、コーディング(HTMLとかcss)💀

 

コーディングが好きなWEBデザイナーも多いと思うので、あまり強くは言えませんが、
正直なところ、

 

何が楽しいんだ、あんなもん!

 

というような感じでなのす(さすがに「どうかしてるんじゃないか」とまでは言わないようにしておきます😅)。

 

とは言っても、WEBデザイナーとして働いている以上、コーディング業務を完全に避けることは難しいというのも事実。

 

できるだけデザイン業務よりの職場を選んできてはいますが、
たまに振られる、「がっつりコーディング業務」には背筋がゾクッとする思いです。

 

いつも一発で思ったような表示にならない → ズレが生じる理由がわからない → ネットで調べても、解説がよくわからない。。。

 

絵とかの表現が好きで入ったこの世界(だったと思う)、何でよく分からん言語や数値に頭を抱えなければならないのだろう。

 

「やらないでいいなら、やりたくない」というのが、私にとってのコーディング業務なのです。

 

過去に培われた苦手意識

こんな私の「コーディング苦手意識」は、デザイン業界に入った約20年位前に遡ります。

 

当時、「ブラウザ戦争」なるものがありました。

 

ブラウザを開発する各企業が、HTMLの解釈に独自の開発を追加して、自社ブラウザのシェアを広げようとしていた時代です。

 

当時、クライアントのWEBサイトを構築していた私は、こうしたブラウザ毎に生じるズレに夜な夜な悩まされていました

 

まさに、「こっちを押し込めば、あっちがぴょこっと飛び出す」ようなイメージでしょうか。

 

ちょうどcssが出始めていた頃だったのですが、なかなか表示が安定せず、従来のtableタグコーディング(懐かしい!)をハイブリッドで盛り込んだりしていました。

 

中でも、Macintosh版の「Internet Explore」は狂気でした🚑

 

作業中、「俺、悪くねーじゃん」と何度思ったことでしょう😅

 

現在の「Google Chrome」や「Microsoft Edge」は、こうしたブラウザ間のズレがほぼ無いようですが、どうも私のコーディングに対する苦手意識は、今日になっても払拭されずにいます(相当トラウマになっているようです;)。

 

すぐ忘れる

前項で記したような苦手意識に加えて、「あまり(コーディングに)興味がない」というのもあるようです。

 

業務として対応しなければならない場面も当然あるので、しょうがなくやるのですが、出来れば出来たで、けっこう面白さを感じる時もあります。

 

ですが、基本的にデザイン制作の割合が多い私の業務内容。
たまにコーディング作業の依頼が来ても、すっかり忘れてしまっている。

 

特にcssの疑似要素(「:before」「:after」etc)など、まさに記憶喪失なのかという惨状なのです;

 

コーディング苦手デザイナーである私の生存戦略

レベルの高いコーディングが要求される職場では通用しない、と考えている私。

 

そんな私が意識している「働き方のポイント」を挙げてみました。

 

ECサイトでのWEBデザイン業務を選ぶ

事業会社でのWEBデザイン業務の場合、コーディングのレベルが緩い傾向にあります。

 

特にECサイトでの仕事を選ぶと良いでしょう。

 

ブラウザによって多少表示が崩れたりしても、「問題ない」と判断されるケースが多いです。

 

極端に言えば、「買えればいい」という考え方です。

 

加えて、「WEBサイトを作る」というより、「WEBページを作る」のが業務のメインです。

 

数ページにわたる構造物ではなく、一枚物の特集ページ(LP/ランディングページ)制作が主たる業務になりますので、そこまで高度なコーディング技術は問われません。

 

ディレクションに少し首を突っ込む

コーディングが得意でない分、他の分野で存在感をアピールする手段と言えるでしょうか。

 

ディレクション」と言っても、アートディレクションのような類ではなく、進行・管理といったイメージです。

 

自分の業務だけでなく、プロジェクト全体を俯瞰し、スケジュールやコミュニケーションを意識して働くといった事になるでしょうか。

 

デザイナーは自分の業務に集中し過ぎてしまう人もいるので、周りが見えるデザイナーがいると、心強かったりします。

 

私は小さなデザイン事務所に在籍していた頃、デザイナーという立場だけでなく、ディレクターやプロデューサー的に仕事をしていた事がありますが、思えばこうした経験が下地になっているのかもしれません。

 

DTPへの対応

グラフィックデザインの経験もあったので、「守備範囲」をよりデザイン側へ広げていく手段を採りました

 

WEBデザイナーとして勤務していて、DTPの案件をアサインされる事があります。

 

ECサイトでいえば、「簡単なノベルティグッズを作りたい」というような話が出てくることも、ままあります。

 

私の経験上、DTPができるWEBデザイナーはあまりいないという感触です。

 

コーディングが苦手な分、他の方法で「選ばれる」ことを模索しています。

 

大きな規模の職場を選ぶ

あとは、制作スタッフを多く抱えている職場です。

 

この場合ですと、完全に分業制になっており、デザインとコーディングが確り分かれています。

 

こうした職場であれば、コーディングが振られる可能性は非常に低いので、精神的にも楽です(いつ振られるかとビクビクしなくていい)。

 

「苦手なものは、苦手」だと、割り切ること

コーディングが嫌いなWEBデザイナーの私が、いかにコーディングを回避して生き残ってきたかと書いてきました。

 

ちなみに、デザインとコーディング、両方ともすごくレベルが高いという人に、ほとんど会ったことがないです。

 

もちろん、いないことはないと思いますが、「どちらか一方が強い」という人が大部分ではないかというのが、これまでの私の実感です。

 

苦手なことを克服する、というのも一つの手段ですが、
今持っている強みをさらに伸ばして、周囲のデザイナーとの棲み分けを図ろうとするのもまた一つの道です。

 

苦手なら苦手であると認めてしまう。
認めたら、必要以上に追いかけない。

 

コーディング業務に対しては、私はそんなスタンスを取っています。

 

(何しろ「習得できた」と思っても、本当にすぐ頭の中から出て行ってしまうので😅)

 

 

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